「風と小道」 / 詩

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川辺りの小道
普段は その前を
自転車で走り抜けるだけで
けれど 横目で見ながら
気になっていた そんな場所

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彼女は 彼に
「あなたは森に吹く風
風が吹かないと 森は駄目になる」
そう言われたらしい
彼女は意味が解らず 漠然として
「それはな
彼が森という事だよ」
そう 僕は告げる

川辺りの 小道には
枝葉を揺らす風が吹き抜け
陽が落ちて
明度の下がった 緑の波を
夕風が生み出す
緑の波の 潮の満ち干き
佇む落ち葉は
引き潮に乗り遅れた 巻貝のように

幾つかの花の色が
小道の先の開けた場所に 見え隠れ
けれど
今宵は このあたりで止しておこう
橋の上に人を待たせている
またいつか
気が向いた時にでも
その先へ
ふらりと訪れるとよいさ

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by tuchinoko-sha | 2017-06-28 23:36 | 文芸系 | Comments(0)