2017年 09月 17日
「二つの嵐」 / 詩
雨で 煙ってた
嵐は最接近中で
雨音を聞きながら 静かにしている
あの人は 見事なディセンション
理不尽な もう一つの嵐は
様々を巻き込んで
僕は冷静という名の傘をさし
だんまりを決め込んでいる
知らない間に
君が悪者にされていた
それが一番赦せないのさ
嫉妬と逆上とが
台風のように渦を巻いて
つまらない脅しには屈しないさ
僕は負けないよ
戦うつもりも無いけど
そんな下らないものでは
この胸の中の
愛の灯火は消せない
僅かに炎を揺らすことさえ
不可能だ
あの時の写真を
時々 見返したりしている
切り取った 空や情景
また君が撮った 僕の後ろ姿
その背に レオの力を借りて
自分の心に素直に
真っ直ぐに見つめてられる尊さを
手のひらには パイライト
寄り添っていた時は
目が眩むほど 美しくて
そんな銀河の煌めきを 再び
君のことを 護りたいよ
何も出来なくっても
この想いが
盾となりますように
冷静という名の傘をさして
二つの嵐の中
僕は 静かにしている
落ち着いた君の声を
静かに
思い出したりしている
by tuchinoko-sha
| 2017-09-17 22:51
| 文芸系