「end」/ 詩

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アスファルトを渡る熱波も
降り注ぐような蝉の声も
一呼吸置いたように感じられ
日陰を歩めば
夏の盛りより 幾分か
落ち着いた心地を感じる頃
葉月の終に
乳香の精油を用いて
淡々と
粛々と
一つ 気持ちを見送る

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また暦を一枚捲り
切り替えのような 区切りのような
それはささやかなる儀式であり
さようなら 葉月
お元気で 本当は怖がりな人
流れに任せ
悪足掻きはしないものさ

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波を起こそうとすると 疲れる
波とはただそこに生まれ 在る物で
波を起こすという事は
横槍を入れるようなものではないだろうか
生まれては消えていく波のなか
乗ったり 捕まえたりして
満ち干きに 揺蕩い
ゆらゆらと揺らめく
いつしか己が
波の一つとなっているかも知れないわけで

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月の終に彼女と話していた
「今日虹を見たの」
「どこかに出ていると思っていた。君が見ていたのか」
街にしばし 竜巻注意報
風の話もした
渡る風のようにと言う彼女の心に強がりをみて
そんな事言うなよと
臆面もなく
僕が風になったら 
一番にしようと思っている計画を披露する
他愛もない話
馬鹿げているようで
他愛もなく 真面目な話

暦が切り替わり
気持ちも切り替わる
しみじみと終わり
静かに始まりに繋がる

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by tuchinoko-sha | 2018-08-31 23:33 | 文芸系 | Comments(0)